ご家族との思い出、バンド時代の音源等、カセットテープのデジタル化をご検討されていることと存じます。
当サイトではその方法について完璧に網羅しています。
カセットテープのデジタル化ですが、実は料理と同じで、素材、機材、腕前で音質が変わってきます。
「デジタル化できれば全て同じでは」とお考えの方は、今すぐ考え直すことをおススメいたします。
大切なテープが大変なことになってしまいます。
「変な商品を買わされる寸前」の方や、「もう少し音質的に頑張れたはずなのに、諦めてしまっている方」
は当Webサイトをご参照ください。
「思い込みが多い分野」ですので、機材を買い直したり、複数の業者に出す羽目になることが多いのです。
自宅のカセットプレーヤーで再生したところ、音質が相当悪かった。もうダメ?
カセットプレーヤーの欠点ですが、1年に1回ぐらい修理しないと「回転ムラで音がこもる」、「スピード偏差で速度異常」が起きます。
また、性能が悪いプレーヤーは「買った時点で既にダメ」なことも散見されます。なので、必ずしもカセットテープが悪いわけではないのです。
特に、一般のご家庭に置いてあるカセットプレーヤーは、購入した後メンテナンスしないことが多いので、ほぼ整備不良とお考えいただければと存じます。当店では、「メンテナンスされた機材」を取り揃えております。
自宅から40年以上前のカセットテープが出てきたが、さすがにダメ?!
カセットテープ=音質が悪いというのは先入観です。
事実、40年以上前のカセットテープを何本も拝見しましたが、「意外と大丈夫」が結論です。
ですが、あくまでも「まともな機材で使用」が前提になります。
ハイレゾが一番高音質だと聞くが、どれ程のものか?!
間違いです。
ハイレゾというのは、ペットボトルに例えると「1リッターの容器」、カセットテープは「500mlの水」。1リッターの容器に500mlの水を注ぐようなもの。こうなると相当余りが出ますね。
500mlの水を1リッター容器で買わされるようなもので、これを業界用語で「ニセレゾ」といいます。
ハイレゾが成立するのは、元々ハイレゾとして制作されている場合のみとなります。
カセットテープはどうあがいても、ハイレゾ化しません。
MP3形式が一番高音質だと聞くが、どの程のものか?!
とても多い間違いです。ファイル形式には大きく分けて「圧縮音源」と「無圧縮音源」があります。
MP3というのは「圧縮音源」なので劣化しています。「無圧縮音源」というのは主にWAV形式と呼ばれるものが該当いたします。
「MP3にしたいのですが、可能でしょうか?」とのお問い合わせが非常に多く、大変不思議に思います。
ネット記事で「カセットテープを冷蔵庫に入れると、音質が復活する」と聞いたので入れてある
虚偽情報です。今すぐ冷蔵庫から取り出してください。
「記事を見て実行した」とのお問い合わせが実際あったのです。
低温から常温に戻したときに「結露」が発生しやすくなります。
AMAZONで3,000円ぐらいでデジタル化できる機材を見つけた。これ買えば間違いないよね?
おそらく、ほとんどの方がこの類の機材でデジタル化を検討されているのではないでしょうか?
それもそのはずです。5,000円もあればお釣りがきて、全テープをデジタル化できてしまう、おまけにポケットに入るサイズ、こんな美味い話は他にはありませんね。事実、AMAZONでは毎月100機以上売れているようです。
しかし、美味い話には裏がありました。
作りが粗悪なため、「音質は気にしない」「テープがどうなってもいい」という方向けです。
例えば当店に設置されているカセットデッキの重さが6.7kg(6,700g)です。
しかし、この手の商品は200g以下しかありません。
必要な部品を削り落とし、最低限動く仕組みにしてあります。そのため、高音質回路を一切積んでいません。
そうしますと、回転ムラが発生してしまい、音がこもったり速度異常が起きます。
また、200g以下と軽すぎることにより、振動対策ができません。
音声には大きく分けて「無圧縮音源」と「圧縮音源」があることをご理解ください。この手の商品を全て確認してみましたが、全て「圧縮音源」のみしか選べません。音質差は上記の通りです。
「音質が悪くても安いし、もうこれでいい!」と決めたとします。ですが、もう1つ問題がありました。
最低限の作りになっている点を上記でお話ししました。そうしますと、テープ走行中に蛇行してしまい、テープが絡まってしまうことがあります。
カセットテープは消耗品ですので、時にそうしたトラブルは避けられません。ですか、必要以上にそのリスクがあるのは考え物です。本来、起きずに済んだはずのことが、起きてしまいます。
『カラオケが好きな母のカラオケ音声です。テープ制作は1991年で、自分で2009年頃にデジタル化しています。依頼するにあたり、音質の比較をしてもらいました。』
2009年にご自身でデジタル化されており、「時間の経過」という点ではその方が有利かと思われました。
しかしながら、2024年に当店でデジタル化したところ、モヤがとれ、それを上回る高音質になりました。
デジタル化作業には、1990年代前半のカセットデッキ(技術者による精密検査済)、最新型PCMレコーダー等を投入しています。
「往年の名機」を技術者が整備、さらには業務用PCMレコーダー、及び業務用音声ケーブル、これらの連携プレイにより、高音質が実現できています。どこの業者でも同じか?というと答えはNOです。
上記図は、「高音質カセットテープデジタル化の公式」のようなものです。AMAZONで簡易変換器を買ってしまう人が多いですが、上記図に当てはまりませんね。
ご自分でカセットテープのデジタル化を行うのはハードルが高い、という話を上記でしました。
そうすると「デジタル化業者に頼もう」とお考えになる人もいるでしょう。しかし、これがまた悩みどころでして、業者もピンキリなんです。
安くても送料が高かったり、デジタル化料金が1本5,000円というところも存在しています。
また、「短納期は2倍料金!」なんて業者もありますね。
【静岡県 女性 2017年10月3日コメント】
「以前、近所のショップに持ち込んでカセットテープ2本のCD化を頼んだところ、ボッタクリに近い金額で、
18,000円も取られてしまって悔しかったです。
インターネットで探すと、かなり沢山のダビングサイトがヒットするので、私自身が悪徳業者に引っ掛かってしまったという意味では、正誤を見抜けず甘かったと思いました」
デジタル化業者にありがちなのが、「機材のメンテナンスをせずに使いっぱなし」なことです。
カセットデッキは1年程度酷使すると、音が歪んだり、速度異常が起こります。
「音がこもって、聴くに堪えない音質」有り得ます。
実際、他店の音質をチェックする機会があったのですが、音が物凄いこもっていて驚きでした。
メンテナンス費用は1台数万〜かかるため、業者としては予算的にやりたくないのが実情なのです。
別にやらなくてもバレないかもしれませんし、
「あ〜カセットテープだし、音が悪いのは仕方ないか〜」で終わるかもしれません。
デジタル全盛期の今、メーカーによるカセットデッキ修理は終了済です。そうすると、腕のある技術者を探さないといけませんが、まともに修理できる人は少ないのが現状です。
そうなると、結局はご自分でやるのと変わらない場合があります。「広告宣伝費に投資して、メンテナンスは二の次」なんて場合もあるため、派手な広告に釣られず、メンテンナンスについて記載のない業者は選ばない方が無難です。
実は自社対応していない業者が存在します。例えばヤマダ電機ダビングサービスの例でいうと、店頭で受け付けて、デジタル化はよその業者に郵送で外注しています。お店の事務室にデジタル化係がいるわけではありません。
【京都府 女性 2021年8月26日 コメント】
『デジタル化すべく業者さんに依頼したところ、「再生不良」で戻ってきてしまいました。
大手家電量販店Yです。
テープの見た目からすると、特にテープが切れたり絡まったりはしていないのに、残念でした。
実際のデジタル化作業は「自社対応」ではなく、外注しているとうかがっております。
思い切って「セカンドオピニオン」を求めてみてよかったです。
びっくりするほど早いご対応、誠にありがとうございます。』
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